◎ 被相続人の債務が多い場合



亡くなった親に借金があるときに 各相続人がとれる権利と義務は?



◆ 遺産には 「 プラスの財産 」 と 「 マイナス財産 」 があります


※ 相続では、遺言書がないときは各相続人は「プラスの財産」だけでなく
 「マイナスの財産」も相続分に応じて承継します


● 各相続人の義務は?



★ 遺言書があっても

 第一次的第二次的
プラス財産遺言による法定相続分での割合
遺産分割協議による


 第一次的第二次的
マイナス財産
( 債 務 )
法定相続分の割合(※)遺産分割協議による


(※) 遺言書があっても対債権者との関係では抗力をもたない


遺言書でプラス財産を相続した相続人が、被相続人の借金について
負担を認めないと・・・





◆ 債権者から債務の弁済を請求されたとき ⇒ ● 各相続人がとれる権利は?


(1)遺留分の減殺請求


  • 遺留分減殺請求は、遺言によりプラス財産を十分に相続できなかった相続人が、遺留分を侵害された範囲で相続等を減殺する制度

  • 遺留分減殺請求では自分が本来もらえる財産の半分を取り戻し、そこから債務を支払うことができます

  • 各相続人が、相続開始と遺留分を侵害する相続等があったことを知ったときから1年以内に、内容証明郵便などで相手に通知します



  • (2)相続放棄の申立て


  • 債務の額が大きく、減殺しても手取りより債務分担額の方が多くなる場合に有効です

  • 相続の開始を知ったときから3ヶ月以内に家庭裁判所に「相続放棄」の申立てをします

  • 放棄が認められると、その相続の初めから相続人とならなかったものとみなされるので、プラス財産もマイナス財産も相続しないことになります


  • 死因贈与契約書


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    親が借金を残して亡くなると、残された相続人はその借金を承継し払っていかなければならず、
    その負担割合から兄弟間の関係がこじれ仲が悪くなることも現実問題としてよく起こります。




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